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見えない花火 

487 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2012/07/04(水)

大学の時、帰り道が同じ方向の人たち3人で歩いていた時のこと。
途中の河川敷で花火大会があり、みんなでしばらく眺めていた。
そこへ散歩中の盲導犬を連れた女性が来て、私たちに「花火ですか?」と話し掛けて来た。
「ちょうど貴女から見て11時の方角ですよ」
と友人(以下Aちゃん)が言うと、その人は嬉しそうに「きれいでしょうね」と笑っていた。
「ほら、あなたは見える?」と盲導犬を撫でていたが、
実はその時、その犬は通りすがりの小学生二人からいたずらされていた。
しっぽをふんずけられ、蹴られたりしても黙ったままの盲導犬。
道徳心皆無のお子様たちを注意しようとした私にもう一人の友人
(以下Bくん:顔は怖いがとても優しいレスリング部主将)が首を振った。
Aちゃんに何か話し掛け、彼女はうなづくと女性に色々話し掛けた。
Bくんを見れば小学生二人を脇から抱え上げどこかへ連れ去って行く。
しばらくして戻って来た彼に「乱暴なことしてないよね?」と小声で聞くと
「自分たちの年齢を思い知らせて来た」とにやりと笑うBくん。
そして盲導犬の隣にしゃがむと「おれたちのこと、嫌いにならないでくれよ」
と独り言のようにささやいた。
盲導犬は尻尾をぱたぱた振る。
温かい気持ちになっているとアナウンスが聞こえてきた。
「迷子のお知らせをします」
その迷子たち、さっきの小学生二人でした。
笑ってしまった。そこに大きな花火が。
「お見事!!」
と思わず叫んでしまった。
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